作りたい本ではなく、読者の知りたい本を作る
弊社はパソコン書やプログラミングなどの技術書をメインに出版している会社で、私が所属する書籍編集部は初心者向けの入門書を出版しています。
それゆえ担当しているものもパソコンの入門書が主になりますが、それだけではなくカメラの機種別の本なども担当しています。
このような本の企画、立案、著者さんや編集プロダクションとのやりとり、原稿の編集、校正を行って出版する、というところまでを行っています。
はい、そうです。
たとえばこの人が書いたから売れるとか、この人が書いたら内容が正確だとか、本の内容によって著者の選び方も変わってきます。
売れている筋の本を出したり、パソコンソフトのバージョン変更による定期的な改定が必要な本もあります。
また似たような企画の本は出版されていないけれど「これは売れる! 」と感じた本を考えて出版することもあります。
このLINEスタンプの本がまさにそうです。まだ世の中に似たような本がほとんどない時に出版したものです。
3年間やっていて思ったのは、本が売れるか売れないかは、その本の読者がいるのかどうかに尽きる、ということです。
「こういう本を作りたい」という気持ちも大切なのですが、こういうことを知りたがっている読者がいて、
どういう過程でどこまで知ることができれば読者は満足するのか、ということを徹底的に考えることが売れる本につながるのだと思います。
本は内容だけじゃなく紙も重要
1冊の本を作るのには、どのくらいの期間がかかるんですか?
本によってバラバラです!とても早いものでは1か月かからないくらいで完成するものもあります。
今までの本では、立案から発行まで、おおよそ6ヶ月で計画することが多かったですね。
私も早いなぁと思いました!
パソコン書のシビアな部分がスピード感を求められるところなので、そこは知恵や工夫を使っていきます。
ただ早く作るだけではだめなので難しさはあります。
改訂版だからといって目次は同じなどにはしません。
その時々によって読者が知りたいことが変わってくるのでそれに応じて差し替えています。
著者さんも毎回同じではないので、今回は変更部分が多いな、ということもあります。