恋をした11歳の男の子と女の子を中心に子供たちの純粋な行動が周囲の大人たちをとまどわせ、困らす数々の事件を起こしていく。
ダニエル役のマーク・レスターのかわいさもさることながら、悪友トム役のジャック・ワイルドの癖のある顔がたまんないっす。
誰でも一度は聞いたことあるビージーズの曲が場面をひきたてています。
ま、結局美少年は美少女を選ぶ、と。
小さな恋のメロディ
1970年 イギリス 監督:ワリス・フセイン
原作・脚本 アラン・パーカー
音楽:ビー・ジーズ
出演:マーク・レスター、トレーシー・ハイド、ジャック・ワイルド
この映画を初めて観た時、恥ずかしながら恋愛映画だと思った。二人の純粋な気持ちがとても美しいと思ったからだ。昨日改めて観て「これは少年映画だ」と感じた。
「少年映画って何?」と聞かれても答えることはできない。知りたい人は聞かずに観てほしい。
初めて観た人が注目するのは、ダニエルとメロディーの恋模様だろう。だが私は2回目に観た時ダニエルの友達、トムに釘付けになった。
宿題をしてこなかった罰としてダニエルとトムが先生に呼び出され、トムが先に教室を出るとメロディーがダニエルを待っていた。トムは「友達を待っているの?もう帰ったよ。君も帰った方がいいよ」と呼びかけるが、メロディーは一切応じない。そこへ先生にお尻を叩かれたダニエルが出てくる。トムはダニエルの肩に手を回し「帰りな、って言ったんだけど帰らないんだ。今日はお金がいっぱいあるから遊ぼう。遊園地にも行けるしゲームもできる。何がいい?」と休まず一気に話しかけるが、ダニエルは文字通りメロディーに釘付けで耳も貸さない。トムと離れ、メロディーと歩き出すダニエル。「ダニー!」と叫ぶが二人は走ってトムの前から姿を消してしまう。姿が見えなくなってからも叫ぶトム。鞄を壁に叩きつけながらも、二人の消えた方を見つめる。
私はこのシーンを観た時、言葉だけでは表せないトムの気持ちが画面をはみ出し、先の尖ってない棒となって私のお腹を刺すのを感じた。トムは二人が走り去っても同じ場所に立ったまま、後を追おうとはしなかった。彼を同じ場所に止まらせたのは、大雑把に分けて彼自身のプライドとダニエルに対する信頼だ。ダニエルに必死に話しかけていたのは、既に彼のプライドぎりぎりのところだったのだ。
その後、ダニエルとメロディーの二人はお墓に行っていろいろな話をするが、二人を子ども扱いしている人は、ここでそのことを恥じるだろう。二人とも毅然と、堂々と相手を恐れずに向かい合い、一切計算なしで相手への気持ちをストレートに飾りつけずに伝えている。